世の中に『怪物』というタイトルの作品は、あまたあれど、ここでご紹介するのは2021年の韓国ドラマです。
舞台は地方の街・マニャン。
20年前に起きた連続猟奇殺人は、この小さな街を大きく震わせた。
当時盛り上がっていた再開発計画は中止となり、妹を殺害した容疑でひとりの若者が逮捕された。
さまざまな調査が行われ、彼はかろうじて釈放されたものの、心に大きな傷を負うことに。
事件は未解決のまま処理された。
20年後、彼はこの街の派出所で警察官として働きながら、未だ見つからない妹の行方を捜し続けている。
そこに、ソウルからエリート警官がやってくる。彼もまた、かつての事件に興味があるようだ。
様々な疑惑が交錯する中、やがて20年前と同じ手口の殺人事件が勃発し…
…というようなあらすじです。
とにかく話が入り組んでいて、「え? 何? どういうこと?」と思われるかもしれません(自分は思いました!挙手)。
でも、とにかく我慢して5話くらいまで見てみてください。「おお!?」となりますよ。
ですが、また「え? 今度は? 何? どうなってるの?」と思うかもしれません(自分は思いました。両手で挙手)。
だけど、辛抱強く7話くらいまで見てみてください。「えええっ!?」ってなりますよ。
そこからはグイグイグイと引き込まれていきます。どんどん広がりを見せる物語、さらに深まっていく謎、解決のための白熱した駆け引き、ぎこちないながらも結束していく人々…
劇中、印象的なセリフがあります。マニャン派出所の所長が言うのですが、
「私たちのように合法的に銃を持ち手錠を掛ける人間は 一歩間違えれば相手を大けがさせてしまう」
人を調査し、捕らえる「権限」を持った人たちが、その権限をどう使うのか…はこの物語の大きな柱でもある気がします。
本作、2周しましたが、1周目では散漫と感じた小さなエピソードやセリフも、2周目みた時にはきちんと回収されていて、物語に深みを出している要素だとわかりました…
すごいなぁ、この構成力…!
また時間を置いたら3周目もいけそうな感じかも…?
よければ夏の夜にどうぞ〜