もうあと2時間で2013年も終わりです…
すっごく中身の濃い一年だったなぁ。
今年は「良い作品を作るためにはどうしたらいいのか(*)」というのを結講たくさん考えた年でした。
いろいろな試みをしたんですが、その中で「成功!(**)」したモノが2つあります。
1つは政治について興味を持って、実際に行動した事でした。
選挙のビラまきを手伝ってみたり、「ヨノナカの、これは問題だ!」と思ういろんなデモに参加してみたり…
一見、なんだか特別なニオイのする事々ですが、実際やってみると案外そうでも無かったり。
それらは「自分達の生活について考える」コトでしたね。
自分達がどういう世界に生きて、どういう時間の流れにいるのか。
そういうのを知り、体験するのはとても「楽しかった」ですし、何よりも絵を描く時の糧になったと実感しています。
2つ目は「スケッチ」でした。
ちょっと休んだ日もあるけれど、ほとんど毎日、雨の日も、風の日も、風邪の日も、猛暑の日も、街に繰り出して描いたスケッチの紙束はタ●ンページよりも厚くなりました!
毎日1時間くらい描いていたのですが、だいたい1週間くらいで何かしらの手応えがありました(時々、「気のせい」もありますが…)。
スケッチというのは、「モチーフを観て記憶し、その記憶が続いている間に、紙の上に観たモノを再現する」行為だと思っています。その「記憶の再現」を繰り返し、繋ぎ合わせて1つの絵を作る感じ。
大切なのは最初の1ストローク。
真っ白な紙に一本ひかれたその線が、
「モチーフのどの部分の、どんな動きの、どんな雰囲気を描いたものなのか」
が、アタマの中の記憶とうまぁく合致した時、「次の一手」がぼやぁっと浮かんできます。
そして、その「次の一手」も上手くひけると、また「次の一手」出現。その一手がまたまた上手くいくと、また「次の一手」…その連鎖が満足いく、楽しいスケッチになっていきます。
逆に、ひかれた線が見当違いのものだと、もちろん「次の一手」はわかりませんし、その間にどんどん「記憶」は薄れていって、結局、描きたかったものがナンだったのか、わからなくなってしまいます。
最初は「見当違いの線」ばかりでしたが、近ごろは「最初の1ストローク」と「次の一手」、また「その次の一手」くらいは思ったところにひけるようになりました。
これって、なにも「現実のモノを写し取る」時だけのコトじゃなくって、アタマの中の世界を再現する時にも応用できるようです。
アタマの中に「チラっ!」「チララっ!」と光る「像」を頼りに、「えいやー!」と最初の1ストローク。
おかげさまで、仕事でも、自主制作でも、下書きの時の迷い線が圧倒的に減って、3倍くらいは描くのが早くなった気がします!(実際に測ってないので、あくまで「気がする!」程度ですが)
さて、楽しいスケッチ、さらにオモシロいコトに。
この、「短い記憶」を頼りに描く行為、その行為でしか再現できない線があるようです。
構図を綿密に練ったり、「あーでもない、こーでもない」と試行錯誤したり…それらは、それらで楽しいのですが、この「一瞬」の、居合い切りの様な感覚で描く線は、独特のパワーを持っている気がします。
年末の自分のご褒美に新しい画材も買いました。
2014年、先ずはこれらを使って、その「独特なパワー」を探求してみようと思います!
よいお年をお迎えください!
注釈:
(*)「良い作品」というのは、「売れてる作品!」「たくさん賞をとった作品!」などなど、人それぞれ、時それぞれ違うと思います。ここでいうのは、「こ!い!つ!は!す!げ!ぇ!」と観た瞬間に感じるもの…です。
(**)「成功!」というのは、「自分のチカラになった!と本能的に感じ、楽しかったからまた来年も〜」という気分になったコトとしています。