ぼやぼやしている内に先週のデキゴト、しかも会期末近くになってしまいましたが…
ブリヂストン美術館は個人的に好きな美術館です。
家からさほど遠くなく、館内も程よい広さ。
もちろん、所蔵品も好きな作品が多いのです。
また、同館に限ったことではないのですが、最近、ヴァロットンやデュフィなど、新しく知った画家さんも増え、楽しさが増しました。「この絵はこの人が描いてたんだ〜」…みたいに。
さて、「作品というのは作者の事情云々は関係なく、それだけで成り立ってなきゃいけない」という話は、学生時代から度々、知人や自分の中で現れました。
ある作品を目の前にした瞬間、「こ!い!つ!は!す!げ!ぇ!」となったら、その作品は間違いなく良いものであるでしょう。
でも、やっぱりその作品に作者がどういう気持ちをこめたのか、彼(彼女)がどういう状況下で作品を創ったのか、は作品の要素としてとても大事だと感じる今日この頃です。
少なくとも、作品を観る目が変わる、作品に深みを与えてくれる要素ではあるようです。
この展示では、そんな「作家の事情」をはじめとした「作品の背景」が、24作品を代表にして語られます。
ルノワールの『すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢』という作品は、シャルパンティエ家が発注した肖像画。幼いカワイイ女の子が、ちょこんとイスに座っている絵です。
同家はしばしば画家に製作を依頼していたようで、おかげでルノワールの生活はかなり楽になったのだとか。この絵もその依頼の1件でした。そして、作品は彼女の最初の結婚の時に送られたものだそうです。
「最初の」というのは、ジョルジェット嬢は何度も結婚をしたらしいんですね。
でも、この作品は生涯大事に持っていたのだそうです…
この作品、なんだか「いいなぁ〜」と感じるものではありましたけど、その正体はルノワールのシャルパンティエ家に対する気持ちや、ジョルジェット嬢の絵に対する気持ちがにじみ出ていたことなのかな、なんて思いました。
ブリヂストン美術館は大体90分〜120分くらいで観終わります。
お値段も800円とお手頃なので、ちょっと時間が空いた時、行ってみてはいかがでしょうか。
(同館のホームページはコチラ)
そして、最近!
いろんな美術館の作品にすっかりしっかり影響されてしまいました。
日々のスケッチも絵具でカラーにしてみたり…